サエイズム

世界有数の巨大コンツェルン「名増財閥」

だが、名増財閥を実質運営しているのは真木家であり、真木家の1人娘が『冴』である。

真木家の栄華は、完璧な美貌・高い知性・並外れた身体能力を持つ歴代「真木冴」の存在によって成り立っていた。

だが、高すぎる能力ゆえに、『冴』は18歳以上は生きられず、18になると次代の『冴』を産んで死んでしまう。

『冴』は生きる力に乏しく、自らの欲求が満たせぬ時、衰弱して死んでしまう。

真木家は、己の栄華のため、『冴』の欲求を満たすべくあらゆる裏工作を行っていた。

そのための特殊部隊がキグルミンである。

追い詰められた美沙緒は、欄先輩が考えた『ノウドウ作戦』を実行する。

美沙緒が冴のお願いを拒絶して主導権を握って連れ回し、冴の苛立ちを最高潮にさせる。
そのタイミングで美沙緒は本音を伝えるが、冴の心には届かなかった…

強い拒絶により、冴は衰弱していた。自分の命が残り少ないことを悟った冴は、美沙緒を殺すことを決意して、ナイフが埋め込まれた靴を振り上げる…

その時、高く振り上げたナイフに向かって雷が落ち、冴は絶命する。天が「真木冴」に罰を与えたのか…

数日後、美沙緒は冴のお墓の前で泣いていた。怖い思いをさせられたが、おかげで強くなれたことに感謝の言葉をかける…